今回は、いただいたご質問にお答えするシリーズ。先日、LINEからいただいた「女性でも年代によって特徴ありますでしょうか?もしあればどんな特徴があるのか知れたら嬉しいです」というご質問にお答えしたいと思います。
まず、世の中で「世代マーケティング」と言われているもの、たとえば「20代の働く女性はこうですよ」といったものは、すでに成立しない、と考えていただいた方が無難です。
というのも、「ライフコース」や「年齡」などによる分類が流行ったのは、随分前でのことで、このところやたらと細分化され「こんなに多様化してきたら、もうこの理論を維持すること自体が無理なんじゃないか」となってきたため、今や、あまり使われなくなくなってきているからです。
なぜ、昔は通用したのに、今は使えなくなってしまったのかと言うと、一般常識が消えつつあるからだ、と私は考えています。
たとえば、以前は「この年齡の女性なら、普通はこうだよね」という圧力が強かったので「◯歳までに、必ずこうしなければ」などと半ば脅迫されているような状況にあったわけですが、今となっては、「みんなが結婚するから」という理由だけで「絶対に結婚しなければ、売れ残るわけにはいかない」と考える人は少なくなりました。どれだけ「そうすることが正しい」とどれだけ言われたとしても、みんな信じなくなったのです。
もちろん、今で同調圧力のようなものはあるかもしれませんが、誰もが共通してもっていた「この年齡の女性は、こうするべき」という価値観に合わせて生きようなんて思う人は、どんどん減ってきています。心の中では「合わせたくない」と思いつつも「こういうもんだから仕方ない」と諦めて、渋々合わせていた「常識」を無視し、自分の思うままに自由に振る舞う人が多くなってきたならば、もはや何が「常識」で何が「普通」なのかわからなくなってくるのは、当然です。
つまり、みんなが揃って「合わせて」いたからこそ成立していた「一般常識」があってはじめて、集団としての考え方や行動傾向が揃っていたのに、昨今のように価値観が多様化し、個々人がバラバラの考え方をするようになった今では、「世代で区切ろう」という発想事態に、無理があるのです。
とはいえ、ある程度は、年代によって、女性を3つのグループに区切れる可能性はあります。
1つは、将来に夢が抱ける若い頃。
2つ目が、社会的にも家庭的にも我慢が強いられ、諦めるしか無いよねという頃。
3つ目が、さんざん人のために生きてきたので、自分のために私らしく生きようと思っている世代。
それぞれの年代で、環境が変わるため、どのように訴求すれば響くのかが違ってくるからです。
とはいえ、女性の物語の基本は、束縛から自由になる「解放」のストーリーです。
ディズニーのプリンセス物語のはじまりは、いっけん平和で、まったく問題のない毎日からはじまります。
悪いわけではないけれど、何かが足りない。私は他の人と違って、この世界にうまく馴染めない。何か欠けてるピースがあって、それが自分にとって重要なものだとわかっているけれど、それが何かはよくわからない、という違和感からはじまり、その欠乏感を解消するために、旧来の束縛の多い日常から脱出し、自分らしさを取り戻して生きはじめるまでの物語であるという点は、世代によって変わるものではありません。また、年齡に伴う体調の変化や、環境による影響が共通しているからこそ、共通する部分もあるでしょう。
とはいえ、重要なのは、そのような世代ごとの共通点を、無理に探すことではないのです。
バイオロジカルと言われる属性の共通点がなかったとしても、自分のお客様とよそのお客様には、違いがあります。
「うちのお客様」には、必ず共通している価値観があるのです。
価値観とは、何かを決める時に、いったい何を優先するのか、何を大事だと思っていて、どういうことは普通だと思っているのか、といった評価基準が、揃っているからこそ、うちで買ってくれているとも言えます。
つまり、既存のお客様の共通項を探し、きっと今後もこういう人が集まると考えていただければ、世代に頼る必要もありません。
ぜひ、うちのお客様が共通してもっている価値観や常識を洗い出してみてください。
きっと今後のビジネスにおける、大きなヒントになるはずです。
P.S.
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