「酷評された時にどう捉えるかが、売上を決める」という怖い話をしましょう

セミナーなどで「他の人に聞いてきてください、親類縁者、友達、頼れるツテはすべて頼って、とにかく、身近な女性の人にインタビューしてきてください」という宿題を出した際に、よく出るご質問に、お答えします。

多く男性にとって、もっとも身近な女性して思い浮かぶのが、ご自身のパートナーで、たいていの場合、すでに聞いて上手くいかなかった、前散々な目にあったという経験をお持ちです。

だから、やりたくない。「うちの奥さんは、何にもわかっていないんです!」と訴えられるのですが…

 

もし奥様が「こんなの全然ダメ。なんとなく嫌。よくわからないし、ほしいと思わない」などと言われたなら、実際には、その意見が正しい場合が大半です。

どうしても、売り手は近視眼的になりがちで、どんどん視界が狭くなってしまいます。

「こんなに頑張って書いたのに、そんな風に言わなくてもいいじゃないか。きっとどこかにわかってくれる人がいるはずだ!」と思いたい気持ちもわかります。

 

けれど、ご自身の奥様は、一般人の代表だと考えたなら、どうでしょうか。

一般の意見の代表者が「ダメだ、わからない、嫌いだ」と言っているものを、強行突破して市場に出したとしても、まず良いことはありません。

そもそも、身近な人ほど、感じたことを正直に、忖度なく伝えてくれるので、毒舌になりがちですが、実際には、他の人に聞いた場合にも、出てくる意見は同じはず。

なぜなら、女子会で「この広告ダメだよね」という話をしたなら全員で盛り上がれますし、「このホームページ素敵だよね」というのも共通しているわけで、素人でも、いいものはいいし、ダメなものはダメだとわかるわけです。

 

もちろん、素人には、どこがダメで、どう改善すればいいのかまでは、わかりません。なので、なぜそう思ったのかという理由は聞くべきではありませんが、とはいえ、「なんとなく嫌い、これでは全然欲しくならない」と感じた部分については、かなりの精度で信頼できると考えていただいて間違いないはずです。

売れるマーケッターやセールスライターの強さは、実は「自分は、本当に何もわからない」ということを心底わかっていることにあります。わからないと思っているからこそ、自分で考えようとしないで、素直に他の人の意見を聞いてくることができるのです。

 

ときに、素直な意見を受け取るのは難しいこともありますが、いざ市場に出したあとで、まったく売れなくて巨額の損失を出すよりは、まだマシでしょう。

「自分の身の回りの人間は、全然わかってないからダメです」という考え方自体が、売れる販促物を作るための最大の敵。その考え方自体がダメだということを、ぜひ肝に命じていていただければと思います。

P.S.
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